天才的だったユーモアーのセンス ダルシャナム山岸(7)

パンディジはいつも人を笑わせていて、彼の周りはいつも楽しい雰囲気が漂っていた。私が、会社の研修の一環で笑顔訓練があったことをパンディジやダルシャナムのメンバーに話したことがあった。その訓練は、口に割り箸を水平にはさむ。そして、「ウイスキー」と声を出して言ってみる。始めのうちは、割り箸より口角が下がってしまうので、口角を上がるまで何度も練習をする。口角を上げることによって笑っている顔が強調される。口角が下がっていたら笑顔になっていないのである。そこで、メンバー全員で割り箸を口に挟み、「ウイスキー」と言って笑顔の練習をした。

 

その時は、パンディジは「フムフム」と言った感じで笑いながら見ていた。普通の人ならこれで終わりである。ところがパンディジは次の日、私が彼の家に行くと、私の顔を見るやいなや、前日の私の笑顔訓練の顔を真似した。あまりのおもしろさに笑い出してしまった。なんと、これが、毎日続いた。普通の人はだんだん面白くなくなり、あー、またやっている、もう、面白くないからやめたら、と思うのだが、パンディジのこの作り笑顔は、面白さをぐんぐん増し、だんだんと芸のようにまでなっていった。

 

5月のゴールデンウィークにこの笑顔訓練を受けたのだから、7月にオーストラリアへ旅発つまで、ほとんど毎日2,3ヶ月は私が家へ行くと笑顔を作って私を笑わせた。ダルシャナムの代表のプージャさんと仕事の打ち合わせをしている時にも、同じように笑顔を作るので、私は笑いが止められず、仕事の打ち合わせができなくってしまうことがよくあった。もうさすがに今日はやらないだろうと思った瞬間、まるで私の心がわかったかのように、その瞬間に笑顔を真似するのだった。

 

オーストラリアへ旅発つ前の日に、顔面芸を見たのが今生の別れとなってしまった。私に強烈な残像を残して、旅発って逝った。そういえば、私とパンディジとプージャさんと始めて3人で、パンディジの家で食事をした時も、私を思いっきり笑わせたので、お腹が痛くなってしまった。普通の「あはは」などという面白さではなく、お腹を抱えて笑って、しまいにはお腹が痛くなってしまうのである。パンディジとの出会った日も、思いっきり笑い、最後となってしまった日も、また、笑い、これほどまでに、私を笑わせてくれた人は外にいない。

 

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